花粉症はアトピー性皮膚炎や喘息などと同じアレルギー疾患の一つといわれています。
では、アレルギーとはなんでしょうか?それは、身体に入り込んだ異物を撃退する防御反応が過剰であることをいいます。
アレルギーを引き起こす原因物質をアレルゲンといいます。
つまり、花粉症の場合は花粉がアレルゲンとなります。
ほんの20年前まではあまり知られていませんでしたが、今では誰でも知っている病気となりました。
なぜでしょう?
花粉の増加を原因とする説
太平洋戦争後に杉の植林が行われ、それらの杉の樹齢が30年以上になり大量の花粉を撒き散らすようになったため
生活の様変わりを原因とする説
食事の欧米化。ストレスの増加により自律神経のバランスが崩れる。
大気汚染を原因とする説
普段から鼻の粘膜を痛めてしまう。
・・・などなどありますが、決定的な原因は分かっていません。
ただ、ここに挙げた原因が重なり合ってアレルギーを起こしやすいタイプの人が花粉症となっているようです。
たとえば、寒がりで厚着をする、手足が冷たい、寒冷刺激でくしゃみや鼻水が出るなどの症状がある場合・・・・「寒証」という病態
これとは逆に、暑がり、手足がほてる、目が赤く充血、黄色い鼻水、鼻に熱感があるなどの症状がある場合・・・・「熱証」という病態
このように、同じ花粉症でもその背後にある病気の本体「証」を推理することが漢方の診断にあたります。ですから、どの「証」に分類するのかは、個々の患者さんにより異なります。
また、しばしば基本の「証」が複数組み合わさります。